企業の人事労務担当者にとって、新たに社員を迎え入れる際の手続きは重要な業務の一つです。特に、入社時に必要な書類の回収や社会保険・雇用保険の加入手続きは特に注意が必要となります。
本記事では、「入社時に回収・用意する必要がある書類」から、「社会保険や雇用保険の加入手続き」について分かりやすくまとめています。初心者の人事担当や、新しく人事労務業務を担当することになった方も簡単に読めるように、10分で読めるようまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
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目次
入社時に回収・用意する必要があるもの一覧
以下に、従業員が入社するときに、従業員から回収するもの、会社が用意するものの一覧を記載します。
従業員から回収するもの
- 氏名・性別・生年月日
- 住所 (※居所と住民票住所が異なる場合は両方必要)
- マイナンバー
- 基礎年金番号
- 緊急連絡先 (※できれば)
- 扶養家族の有無
- 扶養家族有の場合に必要なもの
- 扶養家族の氏名・性別・生年月日
- 同居or別居 (※別居の場合は住所)
- 続柄
- 収入有無 (※ありの場合は年収も記載)
- マイナンバー
- 扶養家族有の場合に必要なもの
会社が用意するもの
- 給与額(月給or時給、通勤費)
- 被保険者資格取得届
- 被扶養者異動届(扶養ありの場合)
- 雇用保険資格取得届
- 給与所得者異動届(前職の会社が作成した異動届を従業員から回収)
社会保険加入の条件と手続き方法
一定の条件を満たした場合、社会保険に加入することが必要となります。以下の内容を読んで、ポイントをしっかり抑えておきましょう。
加入条件
以下の条件に全て該当する場合、社会保険の加入が必要となります。
被保険者 50名以下 | 被保険者51名以上 | |
従業員の労働時間 | 1週間の所定労働時間および1ヶ月の所定労働日数が、常時雇用者の4分の3以上※残業時間は除く | 週の所定労働時間が20時間以上※残業時間は除く |
従業員の賃金 | — | 月額88,000円以上※残業代、交通費、賞与、臨時の手当は除く |
従業員の雇用期間 | — | 2ヶ月を超えて働く見込みがある |
その他の条件 | — | 学生ではない※学生であっても休学中、定時制、通信制学校は対象 |
手続き方法
どこに? | 事務センターまたは管轄の年金事務所 |
何を? | 被保険者資格取得届被扶養者(異動)届 ※扶養ありの場合 |
いつ? | 加入義務が発生してから5日以内 |
必要なもの | 基礎年金番号通知書、年金手帳またはマイナンバーカード |
提出方法 | 電子申請、電子媒体(CDまたはDVD)、郵送、窓口持参 |
雇用保険加入の条件と手続き方法
次の条件に全て該当する場合、雇用保険の加入が必要となります。
加入条件
従業員の労働時間 | 週の所定労働時間が20時間以上※残業時間は除く |
従業員の雇用期間 | 31日以上働く見込みがある |
その他の条件 | 学生ではない※学生であっても休学中、定時制、通信制学校は対象 |
手続き方法
どこに? | 管轄のハローワーク |
何を? | 雇用保険被保険者資格取得届 |
いつ? | 被保険者となった日の属する月の翌月10日までに提出 |
必要なもの | 基礎年金番号通知書、年金手帳またはマイナンバーカード |
提出方法 | 電子申請、窓口持参、郵送(※)※基本的に郵送は推奨されていません。もし、郵送する場合は書留等の記録付郵便により、返信用封筒(書留等の記録付郵便によることとした場合の切手を貼付の上、宛名を記載)を同封することが必要となります。 |
まとめ
人事労務担当者にとって、入社手続きは重要な業務のスタート地点です。書類の不備や保険の手続き漏れがあると、後々の年末調整や保険給付申請で大きなトラブルになる可能性があります。
正確な手続きが行われてこそ、新入社員も安心して会社生活をスタートできますし、後のトラブルも最小限で済みます。就業規則や労働法の基礎を踏まえながら、社内のフローを見直して、入社手続きをスムーズに進めましょう。
ぜひ本記事を参考に、入社書類の収集・社会保険・雇用保険加入の手続きを行なってみてください。
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